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2024-04-19

「挑戦」の先に何が待っているのか。それを知りたいという気持ちが「あきらめない心」を持ち続ける原動力です

プロフリークライマー 野口啓代さんと、PGF生命代表取締役社長 兼 CEO 得丸博充との対談です。

  • 得丸 博充
    (とくまる ひろみつ)
    • 得丸 博充
      (とくまる ひろみつ)
    • PGF生命(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社)
      代表取締役社長 兼 CEO
    • 千葉県生まれ。2010年プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険の創業にあわせてジブラルタ生命保険から異動し、2013年に執行役員に就任。営業戦略本部、営業統括本部、契約管理部門を経て、2021年に執行役員常務・営業統括本部長、2022年より現職。
  • 野口 啓代
    (のぐち あきよ)
    • 野口 啓代
      (のぐち あきよ)
    • プロフリークライマー
    • 小学5年生の時にグアムでフリークライミングに出会い、クライミングを初めてわずか1年で全日本ユースを制覇。数々の国内外の大会で結果を残し、2008年ボルダリング ワールドカップで日本人初の優勝。翌2009年にはボルダリングW杯年間総合優勝を果たす。2010年、2014年、2015年と3度年間総合優勝という快挙を果たし、ワールドカップ優勝も通算21勝を数える。2019年世界選手権で2位。自身の集大成として臨んだ東京2020オリンピックでは銅メダルを獲得し、現役を引退。プロクライマーとなったのち、2022年に、自身の活動基盤となるAkiyo’s Companyを設立、クライミングの普及に尽力する。

出産後初めての岩場でのクライミング

プルデンシャル・グループ初のグローバル・ブランディング・キャンペーン「This is My Climb」では、プルデンシャルが生命保険事業を展開する国における世界的に著名な 9 名のプロクライマーのストーリーとプルデンシャルを象徴する9つのテーマや言葉を繋いだ動画を公開しています。今回は「Resilience(あきらめない心)」をテーマに、東京オリンピックスポーツクライミング女子複合で銅メダルを獲得し、現役を引退された野口啓代(あきよ)さんにお話を伺いました。

得丸

日本を代表して野口さんには長野県小川山で撮影を行っていただきました。ご出産されてからまもなくの撮影だったとお聞きしましたが、大変だったことなど、撮影秘話を教えていただけますか。

野口

2022年末に今回のお話を伺った時にはもう娘がお腹の中にいたので、出産が終わるまで待っていただいて撮影に臨みました。撮影したのが2023年の7月中旬だったのですが、5月末に出産したばかりで体力は完全には戻っていない状態での撮影でした。出産前後2週間を除けば軽めのクライミングはしていたのですが、出産直後は「落ちるのが怖い」といった恐怖心が芽生えたりもしました。今回の撮影で2年ぶりくらいに外の岩場を登ったのですが、ひさしぶりに難しい挑戦をしたことで、また新しい挑戦を始めたいと思うようになりました。この動画には世界各国のクライマーが出演していますが、中にはワールドカップなどの国際大会で一緒だった選手もいました。撮影は別だったのですが、カメラマンを通じてメッセージをもらえたのは嬉しかったです。

東京オリンピックの延期、当時の思い

――東京オリンピックで引退すると明言されていた中で、コロナ禍での開催延期がありました。当時の思いを教えてください。

野口

2016年にスポーツクライミングがオリンピックの正式種目に決まった時に、東京オリンピックを最後に引退すると覚悟を決めていたので、オリンピックの開催延期が決まった時にも焦りはありませんでした。一方で、「コロナ禍のこの状況で自分が競技していいのか、出場しても応援してもらえないのでは」という思いはありました。それでも、IOC(国際オリンピック委員会)の「1年延期」という言葉を信じて、「今できることをやるしかない、東京オリンピックで最高のパフォーマンスを発揮して引退しよう」と気持ちを切り替え、よりトレーニングに集中できるチャンスと捉えるようにしました。

得丸

コロナ禍は、私たちのビジネスにとっても大きなインパクトがありました。私たちPGF生命は、主に銀行等の提携金融機関で生命保険を販売しており、お客さまの潜在的なニーズを顕在化し、生命保険によって課題を解決することを使命としています。オンラインの活用や段階的な制限の解除によって現在はコロナ禍前と同様のご提案ができていますが、コロナ禍当初のお客さまにお会いできない状況では、ニーズを顕在化するための問いを投げかけることができず、私たちが目指す「本当の保障をお届けすること」が一時的に困難な状況に陥りました。

野口

私は心配性なので、保険などの備えは手厚くしておきたい方なのですが、コロナ禍では、多くの人たちが「保険の大切さ」に気付いたのではと思います。

得丸

仰るとおりです。病床が足りずに入院できない方へ「みなし入院」という形で多くの保険会社が給付金をお届けしましたし、2020年3月から2022年3月までに死亡保険金もあわせて約2,358億円*をお届けし、改めて生命保険の持つ社会的意義を私たち自身も認識することになりました。社会的役割という意味では、社員の健康状態や不安に配慮しながらビジネスを進めていくことも課題でした。以前から進めてきたペーパーレス化や在宅ワーク、オンライン会議などWebでの仕事の在り方はコロナ禍で一気に進みました。

*一般社団法人生命保険協会「新型コロナウイルス感染症を巡る生命保険業界の取組み報告書」より
https://www.seiho.or.jp/in
fo/news/2022/pdf/20220415_2.pdf

東京オリンピックに向けて立ちはだかった壁

――東京オリンピックに向けて準備をする中で壁に突き当たったことはありますか。その時に「あきらめない心」を持ち続ける原動力になったのは。

野口

東京オリンピックは選手一人が3種目こなす特別ルールでした。その中でも、高さ15mの壁をどれだけ速く登れるか競う「スピード」という種目は未経験だったので、オリンピックが決まった2016年から挑戦したのですが、初めは苦手でしたし、正直嫌いでした。でも苦手や嫌だと思う気持ちはその競技の魅力に気付けていないからだと思ったので、まずは好きになる努力をしようと、スピードジャパンカップの男子の部で優勝した選手に声をかけ、オリンピックに向けてコーチをしてもらうことにしました。その選手は私より10歳下なのですが、スピードという種目が好きで普及活動も行っていたので、その種目の魅力を知っている人に教えてもらったら、私も苦手な種目と向き合う時間を楽しいと思えるのではないかと考えたんです。その結果、徐々に魅力を知り、スピードという種目を好きになり始めてからはタイムがぐっと縮まって、スピードジャパンカップで優勝、オリンピックでも自己ベストを更新できました。苦手と思っていたことと正面から向き合い、あきらめずに挑戦することで成長につながったと思います。

得丸

お話を伺っていると、野口さんは、自分をモチベートするための自己説得が得意なのだと感じます。自己説得が、あきらめない心や挑戦するマインドにつながっているのではないでしょうか。

野口

私が小さいころは実家で酪農をやっていて両親が忙しかったこともあり、自分で意思決定をする機会がとても多かったんです。クライミングの大会に出始めた時も順位について両親から何か言われることもなく、どの大会に出るかも自分で選択してきました。高校生になって日の丸を背負って世界大会に出たことで、日本代表として恥ずかしいパフォーマンスはできないと感じてより本格的なトレーニングを開始し、大学を中退し、プロになることを選択したのですが、その時も両親は私の選択を尊重してくれました。
私は小学生からクライミングを始めて、挑戦し続けることで少しずつ壁を越え、世界一になることができました。引退を考え始めたタイミングで、一生に一度あるか分からない地元開催のオリンピックが決まり、これまで応援してくださった方に恩返しできるかもしれないと運命的なものを感じましたし、「東京オリンピックを経験してみたい」という気持ちが芽生えました。
もちろん、オリンピックを目指すからには結果を残したい。そのためには新しい種目にもあきらめない心で挑戦し、自分の力を最大限発揮しなければならない。挑戦のための一番の原動力は、まだ見たことのない世界への興味です。オリンピックに自分が出たらどうなるのか、当日どんな感情が芽生え、何を感じるのか知りたいという気持ちが、挑戦する後押しになったと思います。

得丸

自分の最大限の力を発揮して挑戦することで壁を越え、最終的に高い目標、ゴールにたどり着く。ビジネスにも通じるところがあり、私も社員にそういう気持ちであってほしいと思っています。そのためには自分の弱点や課題と向き合い、克服していかなくてはいけません。野口さんはご自身の弱点をよく知っていて明確に自己分析ができていると感じます。

野口

学生のころから日本代表としてインタビューしていただいている中で自己分析ができるようになりました。私は「有言実行」を大切にしていて、“東京オリンピックに出て引退”というのもオリンピックが決まったころから公言し、目標や行動をあえて声に出して表明することで挑戦せざるをえない環境をつくっていました。

根底にある「好き」という気持ち。今後も挑戦を続けたい

――引退されたこれからの目標について教えていただけますか。

野口

小学生の頃にスポーツクライミングに出会って好きになり、ここまでやってきました。今後も、スポーツクライミングを普及したい、日本を強くしたいという思いは変わりません。私自身のことでは、妊娠出産を経て、競技以外で自分の限界に挑戦したいと思っています。たとえば、岩場で高難度の課題に挑戦するなど、大会に出なくても自分の限界に挑戦し続けたい。今回の撮影もそうでしたが、今までの自分には登れなかった場所に挑戦し、新しい景色や新しい感情に出会いたいと思います。

得丸

挑戦を続ける根底には「クライミングが好き」という気持ちがあると思います。私自身も、PGF生命という会社と仕事が大好きなんです。PGF生命は元々ジブラルタ生命の一部門からスタートし、ビジネスの成長に合わせ会社として独立しました。私はジブラルタ生命でたった数名で発足したチームの頃からいる創業メンバーの一人ですが、今この立場になって、社員が仕事にやりがいを持ち、PGF生命で働いてよかったと感じられる会社であり続けたいと思っています。好きという気持ちがあれば壁を越えていくことができる。これからも挑戦を続けたいと思います。

野口

はい、私も主人もクライミングが大好きで、いつも夫婦でクライミングの話をしています。実家の敷地に練習用のジムがあるので、休みの日でもジムにいるくらいです。今年は、主人が二度目のオリンピックとしてパリオリンピックに参加しますので、私も子どもと一緒に応援に行く予定です。正直、応援だと色々と気をもんでしまうので、自分が出る方が気持ちとしては楽なのですが。子どもはこれが初めての海外旅行です。主人には子どもの前で悔いのないクライミングをしてもらえるように、精一杯応援しようと思います。

得丸

初めての海外旅行がオリンピックに参加するお父さんの応援とは、お子さんにとってとても貴重な経験ですね。野口さんとご家族の今後のご活躍を応援しています。今日はありがとうございました。

自身のコンディションや気候など不確定要素が多く、何が起こるかわからない中で挑むクライミングという競技はまるでひとの人生のようです。PGF生命は、プルデンシャルグループの一員としてお客さまに経済的な保障と心の平和をお届けすることで、何が起きるかわからないこの時代に、生命保険の力でお客さまとそのご家族や大切な人の人生をささえていきます。当社はこれからも、挑み続けるあなたを応援します。

プルデンシャルのグローバルキャンペーン「This is My Climb」について

グローバルキャンペーン「This is My Climb」は、全10話のオンライン動画キャンペーンです。世界的に著名なプロクライマー9名がプルデンシャルのブランドを象徴するテーマや言葉を一つずつ背負い、各国の代表的な山を登る姿をモチーフに、当グループがコーポレートマークとして1885年から使用しているジブラルタ・ロックをチームで登る様子をもってクライマックスを迎えます。

各々のクライマーの挑戦や勝利のエピソードを紹介することで、プルデンシャルのパーパス(目的)である「変わりゆく世界において、経済的な課題を解決することにより、人々の人生をよりよいものにする」のもと、プルデンシャル・グループがお客さまの抱える経済的な課題の解決を支援し続ける決意を表現しています。

日本を代表するのは、ボルダリングワールドカップで4度の年間総合優勝経験を持つ野口啓代さん。野口さんのテーマは「Resilience(諦めない心)」です。本キャンペーンサイト上では、彼女の長年のキャリアの中で大きな障害を乗り越えたエピソードを、見事なクライミング映像とともに紹介しています。

また、他8カ国を代表する著名なプロクライマー達のエピソードも勇気とインスピレーションあふれる内容となっていますので、ぜひキャンペーンサイトをご覧ください。

This is My Climb
キャンペーンサイトはこちら

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