2017年の還暦人(かんれきびと)に関する調査

第二の人生にはまだ早い!約9割が「60歳過ぎても働きたい」
「叶えたい夢や目標がある」「色々なことに挑戦したい」ともに7割半
「老後貧困」「社会的孤立」……2017年の還暦人が抱える不安とは

PGF生命(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社、代表取締役社長 兼 CEO 添田 毅司)は、2017年4月28日(金)~5月10日(水)の13日間、今年還暦を迎える1957年生まれの男女(以下、還暦人「かんれきびと」と呼称します)を対象に「2017年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」をインターネットリサーチで実施し、2,000名の有効サンプルの集計結果を公開しました。“還暦人の人生観を変えた映画やドラマ・小説”、“還暦人がお手本にしたい芸能人”など、別添の「2017年の還暦人(かんれきびと)に関する調査『バラエティ編』」もぜひ併せてご覧ください。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)
今年還暦を迎える1957年生まれの男女は、145万人いると言われています。今年の還暦人に、還暦を迎えることへの意識や、今後の人生への期待や不安を聞いたところ、理想と現実のギャップが垣間見える結果となりました。PGF生命は、還暦を迎える方々が安心して末永くいきいきとした生活をおくれるよう、ひきつづき生命保険ビジネスを通じて応援します。

※出典:総務省統計局「出生年別酉(とり)年生まれの人口」より
参考:https://www.stat.go.jp/data/jinsui/topics/topi981.htm

約9割が「60歳を過ぎても働きたい」
「かなえたい夢や目標がある」「色々なことに挑戦したい」ともに7割半
「老後貧困」「社会的孤立」・・・2017年の還暦人が抱える不安とは その他

還暦人の人生観を変えた作品 映画1位は「風と共に去りぬ」、小説1位は「青春の門」、ドラマ1位は「北の国から」
還暦には見えない!若々しい還暦人 女性1位は「かたせ梨乃さん」 その他

本編調査結果ハイライト

第1章:今年“還暦”を迎えることについて

第2章:還暦祝いについて

第3章:還暦人の価値観

第4章:今後の人生への期待と不安

アンケート調査結果

第1章:今年“還暦”を迎えることについて

1957年生まれは今年の“還暦人(かんれきびと)” 7割半が「還暦を迎える実感がわかない」

今年の還暦人2,000名(全回答者)に、還暦の実感について聞いたところ、「還暦を迎えるという実感がわかない」に「あてはまる」(「非常に」と「やや」の合計、以下同じ)が74.5%となりました。4人中3人は、還暦を迎えるという実感がわかないようです。
また、59歳時点の職業別にみると、会社役員・経営者では「あてはまる」が81.7%と、そのほかの職業に比べて高くなりました。

今年の還暦人が実感する肉体年齢は平均54歳、精神年齢は平均46歳

では、今年の還暦人は自身の肉体年齢(=身体的な若々しさ)と精神年齢(=精神的な若々しさ)について何歳相当だと感じているのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、肉体年齢について、自身は何歳相当だと実感しているかを聞いたところ、「50~54歳相当」(34.8%)に多くの回答が集まり、平均年齢は53.8歳となりました。
また、同様に、精神年齢についても聞いたところ、「50~54歳相当」(31.8%)に次いで、「40~44歳相当」(17.3%)に回答が集まり、平均年齢は46.4歳となりました。実年齢(参考:回答時の実年齢は平均59.3歳)を基準に考えると、肉体年齢は実年齢マイナス5.5歳、精神年齢はマイナス12.9歳となりました。実年齢よりも若々しい気持ちでいる還暦人が多くいることが伺えます。

還暦人の4割弱が「実年齢より10歳若く見られたい」

それでは、見た目年齢についてはどのように見られたいという願望を持っているのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、実年齢よりも何歳くらい若く見られたいと思うか聞いたところ、「0歳若く(年相応)」は20.3%、「5歳~9歳若く」が29.4%、「10~14歳若く」が38.1%となりました。また、一番多い回答は「10歳若く」で37.4%となっています。見た目年齢は、実年齢の“マイナス10歳”を目指している還暦人が多いようです。

還暦人の考える高齢者の定義は「70歳から」

では、還暦人にとっての“高齢者”は何歳以上の人のことを指すのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、年齢で線を引くなら、何歳からが高齢者だと思うか聞いたところ、「70~74歳から」に半数以上(52.6%)の回答が集まり、平均年齢は70.4歳となりました。60代のうちは高齢者ではないという感覚を持っている還暦人が多いようです。

第2章:還暦祝いについて

されると嬉しい還暦祝いの催し「一緒に旅行」「食事会」、男性は「一緒にお酒」も

まだまだ還暦を迎える実感がわかない還暦人ですが、どのような還暦祝いをされると嬉しいと感じるのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、嬉しいと感じる還暦祝いの催しについて聞いたところ、「一緒に旅行に行く」(38.8%)と「食事会を開く」(37.0%)が4割弱、「プレゼントをもらう」(28.5%)が3割弱、「感謝の言葉をかけてもらう」(22.4%)や「一緒にお酒を飲む」(21.8%)が約2割で続きました。家族や親しい友人と一緒に旅行や食事を楽しめる催しを嬉しいと感じる還暦人が多いようです。
男女別にみると、女性は男性よりも「プレゼントをもらう」が高く(男性23.1%、女性33.8%)、男性は女性よりも「一緒にお酒を飲む」(男性29.5%、女性14.0%)が高い傾向がみられました。

還暦祝いで貰うと嬉しいプレゼント 鉄板は「旅行券」、男女で違いも

また、嬉しいと感じる還暦祝いのプレゼントについても聞いたところ、「旅行券」が30.0%で最も高く、次いで「おしゃれな洋服・小物(バッグ・腕時計など)」19.5%、「花束」13.8%、「お酒・嗜好品」13.7%が続きました。
男女別にみると、「旅行券」(男性25.2%、女性34.8%)は男女ともに最多回答となったほか、女性は男性より「おしゃれな洋服・小物」(男性12.5%、女性26.5%)や「花束」(男性3.9%、23.7%)が高く、男性は女性より「お酒・嗜好品」(男性20.5 %、女性6.9%)が高い傾向がみられました。男女で嬉しいと感じるプレゼントの傾向が異なるようです。

実は苦手な人も多い?「赤いちゃんちゃんこを着るのは嫌」8割……遠慮したい還暦祝いとは

反対に、気恥ずかしかったり、抵抗を感じてしまう還暦祝いはあるのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、嫌だ・遠慮したいと感じる還暦祝いの催しについて聞いたところ、「赤いちゃんちゃんこを着る」が79.7%で最も高く、次いで「マッサージしてもらう」が17.1%で続きました。還暦を迎える実感がわかない還暦人は、赤いちゃんちゃんこを着るのを気恥ずかしく感じてしまうことが多いようです。せっかくの還暦祝いを喜んでもらうためにも、本人の希望をよく確認して催しを企画すると良いのではないでしょうか。

また、嫌だ・遠慮したいと感じる還暦祝いのプレゼントについても聞いたところ、「夫婦ペアグッズ(ペア財布・ペア腕時計など)」が31.2%で最も高く、次いで、「記念品(似顔絵・メッセージ入り置き時計・フォトフレームなど)」28.1%、「花束」16.4%、「健康・美容家電(マッサージ機など)」15.1%、「おしゃれな洋服・小物」14.7%などが上位にあがりました。花束やおしゃれな洋服・小物は嬉しいプレゼントでも上位となっていましたが、気恥ずかしさのためか、抵抗を感じる還暦人も少なくないようです。こちらも、本人の好みや希望をよく確認してから計画するのが良いかもしれません。
男女別にみると、女性は男性より「夫婦ペアグッズ」(男性26.1%、女性36.2%)や「記念品」(男性21.5%、女性34.6%)を遠慮したいと回答した割合が高く、男性は女性より「花束」(男性22.1%、女性10.6%)を遠慮したいと回答した割合が高くなりました。

第3章:還暦人の価値観

第二の人生にはまだ早い!約9割が「60歳過ぎても働きたい」働き続けたいと思う年齢は平均68歳

今年の還暦人は、20代の後半から30代前半にバブル景気を、その後はバブル崩壊後の不景気を経験してきた世代です。そのような状況下で、どのような仕事感覚・金銭感覚を培ってきたのでしょうか。
先般、自民党の一億総活躍推進本部では、高齢者の意識の若返りを踏まえて、“65歳まで「完全現役」で働ける社会づくり”や“高齢者のアクティブな活躍のための環境整備”などを含む提言がなされました。まだまだ若々しい肉体や精神を持っていると認識している今年の還暦人に、還暦後の就労意向について尋ねたところ、頼もしい結果が見えてきました。
59歳時点で就労をしている・していた人(1,396名)に対し、60歳以降、何歳まで働いていたいか聞いたところ、「60歳まで」は11.9%と約1割に留まり、「65~69歳まで」(41.0%)や「70~74歳まで」(25.2%)に多くの回答が集まり、働き続けたいと思う平均年齢は67.7歳となりました。60歳で定年退職したいと考える人は少数派で、60代後半から70代前半くらいまでは働き続けたいとの希望を持つ人が多いようです。
59歳時点の職業別にみると、自営業・自由業は平均70.7歳、会社役員・経営者は平均69.0歳と、就業を希望する年齢がそのほかの職業よりも高くなりました。自営業者や個人事業主、経営者などの職業に就いている還暦人では「リタイアして第二の人生を始めるには60歳ではまだ早い」と感じている人が特に多いようです。

※出典:「一億総活躍社会の構築に向けた提言」より
参考:https://www.jimin.jp/news/policy/134900.html

今後の生活費は最低月20万8千円、ゆとりがある生活のためには月30万1千円欲しい
単身では最低月15万7千円、夫婦2人分では最低月22万4千円欲しい

続いて、今年の還暦人が考える、60歳以降の生活に必要な資金について聞いてみました。
全回答者(2,000名)に、60歳以降の生活費として、最低限必要だと思う金額はどのくらいだと考えているか(配偶者がいる場合は夫婦2人分)聞いたところ、「20万~24万円台」(27.0%)を中心に回答が集まり、平均額は20.8万円となりました。
同様に、ゆとりのある生活のために必要だと思う金額を聞いたところ、「30万~34万円台」(30.6%)を中心に回答が集まり、平均額は30.1万円となりました。
また、配偶者の有無別にそれぞれの平均額をみると、「最低限必要だと思う金額」は配偶者がいない人で平均15.7万円、配偶者がいる人で22.4万円となり、「ゆとりのある生活のために必要だと思う金額」は配偶者がいない人で平均23.9 万円、配偶者がいる人で32.0万円となりました。ゆとりのある生活を送るにあたっては、単身の生活であっても、夫婦2人の生活であっても、最低限の生活費にプラスして10万円弱程の余裕資金が欲しい、と感じているようです。

還暦人の家族観 「子どもには介護の負担をかけたくない」5割半

ここまでで、仕事やお金に関する価値観をみてきましたが、家族について今年の還暦人はどのような価値観を持っているのでしょうか。
家族に関連する実態や価値観として、自身にあてはまるものを聞いたところ、「子どもには介護の負担をかけたくない」と答えた還暦人は55.5%、子どものいる人の回答に注目すると70.5%となっています。“子どもに負担をかけない介護のあり方”は、子どものいる還暦人にとって、重大な関心ごととなっていることをうかがい知ることができました。

第4章:今後の人生への期待と不安

「第二の人生について考える機会が増えた」還暦人の6割強

還暦人は、今後の人生について、どのような期待や不安を抱いているのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、今後の人生について聞いたところ、「第二の人生について考える機会が増えた」に「あてはまる」が62.6%となりました。
59歳時点の職業別に「あてはまる」の割合をみると、会社員(72.4%)や公務員・団体職員(75.2%)といった“勤め人”をしてきた人達は、会社役員・経営者(50.0%)や自営業・自由業(47.4%)といった人達に比べて高くなりました。勤め人をしてきた人達は60歳で勤め先の定年を迎え、第二の人生について真剣に考える機会が増えた人が多いのではないでしょうか。反対に、経営者や自営・自由業者といった定年のない人達は、「まだまだ第二の人生を考えるには早い」と感じている傾向が強いようです。

「叶えたい夢や目標がある」「色々なことに挑戦したい」ともに7割半

また、「まだまだやりたいこと(叶えたい夢や目標)がある」では「あてはまる」が73.6%、「まだまだ色々なことに挑戦したい」では「あてはまる」が73.7%と、どちらも4人中3人の割合となっています。今年の還暦人たちの世代は、何事にも冷めている“しらけ世代”と称されることもありますが、今後の人生で叶えたい夢や目標を持っている人や、色々な新しいことに挑戦したいと思っている人など、しらけを感じさせない“熱い”人が多いのが実態のようです。

還暦人の5人に1人が独居の「おひとりさま」、半数近くはおひとりさま予備軍の「夫婦2人暮らし」

一方で、同居する家族のいない「おひとりさま」状態の高齢者の増加が問題視されていますが、還暦人が将来おひとりさまの高齢者になってしまうリスクはどの程度あるのでしょうか。子どもとの同居状況や配偶者の有無などから、還暦人のおひとりさまリスクについて、確認を行いました。

老後おひとりさま化リスクの状況を確認したところ、全回答者(2,000名)のうち、「おひとりさま」(=子どもがいないか子どもと別居しており、配偶者がいない層)が19.9%、「夫婦2人世帯」(=子どもがいないか子どもと別居しており、配偶者がいる層)が40.2%、「子育て世帯」(=未成年、または就業していない20代の子どもと同居をしている層)が14.2%、「子どもと同居世帯」(=就業している20代、または30歳以上の子どもと同居をしている層)が25.8%となりました。還暦人の5人に1人が現在独居状態の「おひとりさま」となっており、4割は夫婦のうち、遺されたほうがおひとりさまとなってしまうリスクを抱えた「夫婦2人世帯」であることがわかりました。これらの、子どもがいないか別居している層(「おひとりさま」と「夫婦2人世帯」)を、“老後おひとりさま化の高リスク層”として注目し、居住地別にみると、北海道・東北居住者(65.2%)や中国・四国居住者(69.1%)、九州・沖縄居住者(66.0%)は、そのほかの地域に比べて高くなりました。これらの地域では、子どもが上京することで別居状態になることが多いためか、老後おひとりさま化のリスクを抱えた還暦人が多いようです。

今後の人生の3大不安「身体能力の低下」、「年金制度の崩壊」、「老後貧困」
おひとりさまは「社会的孤立」や「無縁墓」も不安材料に

このような状況下で、還暦人は今後の人生にどのような不安を抱えているのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、60歳以降の人生で不安に思うことを聞いたところ、「身体能力の低下(病気や寝たきりなど)」が62.1%で最も高く、次いで「年金制度の崩壊」が59.5%、「老後貧困・老後破産(老後の資金不安)」が53.6%で続きました。病気や寝たきりなど、加齢による身体能力低下の不安、年金制度に対する不安、老後の生活資金に対する不安が上位3項目となりました。そのほか、「自分の介護」(50.9%)は約2人に1人が、「親の介護」(33.3%)は3人に1人が不安だと答えました。還暦人にとって介護問題は自分自身と親の両方にかかる重大な関心事なのかもしれません。
また、将来の不安を先程分類したおひとりさま化リスク別にみると、「子ども・孫の将来」に対する不安は子育て世帯(44.7%)や子どもと同居世帯(35.9%)ではそのほかの層よりも高く、おひとりさま世帯では「社会的孤立(孤独死など)」25.4%や「無縁墓(お墓を継ぐ人がいないなど)」15.8%に対する不安がそのほかの層よりも高くなりました。一緒に暮らす家族がいる人、いない人それぞれに特有の悩みがあり、抱える不安があるようです。

今回の調査から、2017年の還暦人は、いつまでも若々しくいたいと思う反面、今後の人生には期待と不安が入り混じっていることがわかる結果となりました。

バラエティ編調査結果ハイライト

還暦人の人生観を変えた作品
映画1位は「風と共に去りぬ」、ドラマ1位は「北の国から」、小説1位は「青春の門」
還暦には見えない!若々しい還暦人1位は「かたせ梨乃さん」

PGF生命(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社、代表取締役社長 兼 CEO 添田 毅司)は、2017年4月28日(金)~5月10日(水)の13日間、今年還暦を迎える1957年生まれの男女(以下、還暦人「かんれきびと」と呼称します)を対象に「2017年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」をインターネットリサーチで実施し、2,000名の有効サンプルの集計結果を公開しました。

『バラエティ編』では、還暦人のマネー・ライフスタイル・趣味など、よりリアルな実態にフォーカスした内容をお届けします。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

第1章:還暦人のマネーとくらし

第2章:還暦人の人生を振り返る

第3章:今後のライフスタイル

アンケート調査結果

第1章:還暦人のマネーとくらし

還暦人の自由資金は月平均4万3千円、60歳を迎える前後で約6千円の差

今年の還暦人は、20代の後半から30代前半にバブル景気を、その後はバブル崩壊後の不景気を経験してきた世代です。そのような状況下で、どのような金銭感覚を培ってきたのでしょうか。まず、還暦人の金銭感覚について探る前段として、還暦人の現在の金銭事情についての質問を行いました。
今年の還暦人2,000名(全回答者)に、生活費を除いて自由に使えるお金がひと月あたりどのくらいあるか(配偶者がいる場合は夫婦2人分)を聞いたところ、「1万~3万円台」(37.1%)や「5万円台」(20.2%)、「10万円以上」(13.7%)など、様々な金額帯に回答が集まり、平均額は4.3万円となりました。
配偶者の有無別に平均額をみると、配偶者がいない人は平均3.6万円、配偶者がいる人は4.6万円となっています。
また、実年齢別に平均額をみると、59歳では平均4.5万円、60歳では3.9万円となりました。60歳を迎える前後で、自由資金の額が6千円も変動していることがわかります。60歳で定年を迎え、定年退職をすることになってこれまでの収入が途絶えたり、再雇用によって収入が下がったりといった影響を受けたためか、自由資金の額が60歳を境に少なくなっている様子がうかがえました。

還暦人の消費意識 3人に1人は「“コスパ”より“品質・ブランド”を重視して買い物」
「モノよりコト(思い出)」にお金をかけたい還暦女性、「コトよりモノ」の還暦男性

続いて、還暦人の金銭感覚について探るため、消費実態や消費意識についての質問を行いました。
全回答者(2,000名)に、買い物で優先することが多いのは、「【A】優れた品質や信頼できるブランド」と「【B】価格の安さや費用対効果」のどちらがあてはまる(近い)かを聞いたところ、「【A】にあてはまる(近い)」が33.5%、「【B】にあてはまる(近い)」が66.6%となりました。バブル景気を経験した還暦人も今や“コストパフォーマンス”を優先する還暦人が多数派のようですが、3人に1人は価格よりも品質やブランドを重視して買い物をしているようです。
男女別にみると、女性は男性よりも「【A】にあてはまる(近い)」(男性26.7%、女性40.2%)が高くなりました。価格よりも品質やブランドを重視して買い物するのは女性の還暦人に多いようです。価格の安さにとらわれずに良品を見分けて選ぶ、“目利き”が多いのかもしれません。

また、積極的にお金をかけたいのは、「【A】形が残るモノ」と「【B】思い出に残るコト」のどちらがあてはまる(近い)か聞いたところ、「【A】にあてはまる(近い)」が42.6%、「【B】にあてはまる(近い)」が57.4%となりました。今年の還暦人はどちらかというと、モノよりもコトに積極的に消費をする傾向にあるようです。
男女別にみると、男性は「【A】にあてはまる(近い)」53.7%が過半数、女性は「【B】にあてはまる(近い)」68.5%が過半数となりました。男性はモノ、女性はコトに積極的に消費をしたいと考える傾向にあることが明らかとなりました。

そのほか、経験したことが多い買い物の後悔は、「【A】買って後悔」と「【B】買わずに後悔」のどちらがあてはまる(近い)か聞いたところ、「【A】にあてはまる(近い)」63.6%、「【B】にあてはまる(近い)」36.5%と、「買って後悔」が多数派となりました。欲しいものを買わずに機会損失するくらいなら衝動買いを選ぶような、消費意欲旺盛な還暦人の意識をうかがい知ることができました。

還暦人のファッション意識「おじさん/おばさんみたいな格好は嫌」7割弱
都市部在住の還暦人はおしゃれ意識高め

では、還暦人は衣・食・住について、どのような価値観を持っているのでしょうか。
まず、全回答者(2,000名)に、“衣”に関する実態や価値観として、自身にあてはまるものを聞いたところ、「おじさん/おばさんっぽい格好はしたくない」にあてはまる割合(以下、同意率)は68.7%となりました。
また、「着こなしを考えるのは楽しい」の同意率は全体で27.5%となり、関東居住者(29.5%)や近畿居住者(29.0%)では、そのほかの地域よりも同意率が高くなりました。関東圏や近畿圏といった都市部に居住している還暦人は、着こなしを考えることを楽しむおしゃれ好きが多いようです。

還暦人の食の実態とグルメ意識「美味しいものへの情熱」を持つ人が最も多いのは近畿の還暦人

次に、“食”に関する実態や価値観として、自身にあてはまるものを聞いたところ、「自炊することができる」の同意率は67.9%、「過食や栄養バランスには気をつけている」では47.4%となりました。自炊能力のある人や過食や栄養バランスに配慮している人が多いようです。
「自炊することができる」の同意率を男女別にみると、男性で51.3%、女性で84.4%と、男女で30ポイント以上の差がみられました。“男子厨房に入らず”の価値観で生きてきたためか、男性の半数近くは「自分は自炊ができない」と感じているようです。
また、「美味しいものにはお金や労力を惜しまないほうだ」の同意率は全体で18.8%となり、近畿居住者(23.8%)はその他の地域よりも同意率が高くなりました。近畿に居住している還暦人は、美味しいもののためのコストを厭わないような、グルメな人が多いことがわかりました。

還暦人の“住”への意識 「今の住環境」に7割が満足
還暦男性は「田舎暮らし」、還暦女性は「サ高住や有料老人ホーム」に関心

続いて、“住”に関する実態や価値観として、自身にあてはまるものを聞いたところ、「今の居住地は、暮らしやすい街だと感じている」の同意率は69.8%となりました。現在の住環境に満足している還暦人が多いようです。そのほか、住み替えに関する意識として、「田舎暮らしに興味がある」の同意率は13.2%、「サービス付き高齢者住宅や有料老人ホームに興味がある」の同意率は11.3%、「プチ移住/体験移住(短期間の移住)に興味がある」の同意率は11.0%となっています。
男女別に同意率をみると、男性は女性より「田舎暮らしに興味がある」(男性18.3%、女性8.1%)が高く、女性は男性より「サービス付き高齢者住宅や有料老人ホームに興味がある」(男性6.9%、女性15.7%)が高くなりました。将来の暮らし方として、男性は田舎暮らしに、女性はサ高住や有料老人ホームに関心を抱いている傾向にあることがわかりました。

「還暦になっても仲良し夫婦」が多い近畿や九州・沖縄

ここまでで、衣・食・住の価値観をみてきましたが、家族についてはどのような価値観を持っているのでしょうか。
家族に関連する実態や価値観として、自身にあてはまるものを聞いたところ、「結婚はいいものだ(デメリットよりもメリットのほうが大きい)」の同意率は25.3%、「現在の夫婦関係や夫婦の交流状況に満足している」は38.0%、配偶者のいる人では49.3%となりました。結婚のメリット・デメリットという視点では、「良いことばかりとは言えない」との意識がうかがえますが、実際には、夫婦での生活や夫婦関係に満足している人が多いようです。
また、配偶者のいる人で居住地別に「現在の夫婦関係や夫婦の交流状況に満足している」の同意率をみると、近畿居住者(55.4%)や九州・沖縄居住者(55.7%)では、そのほかの地域よりも高くなりました。還暦を迎えても仲良しな夫婦関係を築けている人は、近畿や九州・沖縄の居住者に多いようです。

父親が「お前に娘はやらん」と最も言いそうなのは近畿、成功の鍵は母親を味方に?

さらに、子どものいる人で男女・居住地別に「結婚相手選びは親の意見よりも本人同士の希望が優先(尊重)されるべきだ」の同意率をみると、近畿居住の男性(27.0%)はそのほかの居住地域の男性よりも低く、近畿居住の女性(41.9%)はそのほかの居住地域の女性よりも高くなりました。娘の連れてきた結婚相手に、「お前に娘はやらん」と最も言いそうなのは近畿の父親となりましたが、母親は本人同士の希望を優先すべきとの考えの人が多いため、「娘が選んだ相手ならいいじゃない」と説得してくれそうです。近畿に結婚挨拶をしに行く人は、母親を味方につけると成功しやすいのかもしれません。

第2章:還暦人の人生を振り返る

還暦人が若い頃お金をかけてきたこと 1位「旅行・レジャー」2位「子育て」

若い頃にバブルを経験してきた今年の還暦人は、これまでの人生でどのようなモノやコトにお金を投じてきたのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、20代・30代でお金を投じてきたことを聞いたところ、1位は「旅行・レジャー」43.7%、2位は「子ども(または孫)」41.4%、3位は「交友(飲み会など、付き合いのための飲食を含む)」38.9%、4位は「車・バイク」29.7%、5位は「恋愛(デート・贈り物代など)」28.9%となりました。
男女別にみると、男性は1位「交友」44.7%、2位「車・バイク」43.3%、3位「旅行・レジャー」40.9%、4位「恋愛」39.3%、5位「嗜好品(お酒・煙草・お茶・コーヒー・お菓子など)」31.8%となり、女性は1位「子ども」51.6%、2位「旅行・レジャー」46.4%、3位「ファッション・おしゃれ」40.0%、4位「交友」33.0 %、5位「グルメ・外食」28.7%となりました。男性は車・バイクや恋愛が上位に、女性はファッションやグルメが上位にランクインしているのが特徴的なランキングとなりました。男性はモテるために車やバイク、デートにお金を投じて楽しんだ、女性はファッションやグルメを楽しんだ若者時代だったのではないでしょうか。

40歳を超えると「子育て」や「住宅」に積極消費、「健康・医療」への意識も向上

同様に、40代・50代でお金を投じてきたことを聞いたところ、1位は「子ども」52.6%、2位は「旅行・レジャー」39.6%、3位は「住宅」28.0%、4位は「グルメ・外食」23.4%、5位は「車・バイク」23.1%となりました。

「20代・30代」と「40代・50代」の消費先を比較すると、「40代・50代」のほうが高くなった項目は、「健康・医療」(20代・30代5.4%→40代・50代20.2%、以下同順)、「子ども」(41.4%→52.6%)、「住宅」(17.4%→28.0%)などでした。若い頃よりも子育てや住宅など、家族のためにお金をかけたほか、健康・医療への意識も高まった時期であったことがうかがえる結果となりました。

還暦女性の人生観を変えた映画1位は「風と共に去りぬ」、2位は「サウンド・オブ・ミュージック」
還暦男性の人生観を変えた映画「スター・ウォーズ」「男はつらいよ」超えの1位は?

還暦人はこれまでの人生で、人生観に影響を与えるような、印象に残る作品との出会いはあったのでしょうか。自身の人生や考え方に影響を与えた、映画やドラマ、小説について聞きました。
まず、全回答者(2,000名)に、人生や考え方に影響を与えた「映画」について聞いたところ、1位は「風と共に去りぬ」、2位は「卒業」、3位は「サウンド・オブ・ミュージック」、4位は同数で「男はつらいよ」と「砂の器」となりました。
男女別にみると、男性の1位は「卒業」、2位は「男はつらいよ」、3位は同数で「スター・ウォーズ」と「砂の器」となりました。1位の「卒業」はラストシーンが有名な青春恋愛映画ですが、還暦男性の恋愛観や結婚観に大きな影響を及ぼした作品だったのかもしれません。
対して女性の1位は「風と共に去りぬ」、2位は「サウンド・オブ・ミュージック」、3位は同数で「卒業」と「ローマの休日」と「マディソン郡の橋」の3作品が並びました。

田舎暮らしへの憧れの源泉?還暦男性の人生に影響を与えたドラマ1位は「北の国から」
還暦女性の1位は苦難の中強く生きる女性を描いた「おしん」

次に、人生や考え方に影響を与えた「ドラマ」について聞いたところ、1位「北の国から」、2位「おしん」、3位は「ふぞろいの林檎たち」と「渡る世間は鬼ばかり」、5位「俺たちの旅」となりました。
男女別にみると、男性の1位は「北の国から」、2位「俺たちの旅」、3位「傷だらけの天使」となりました。還暦男性は田舎暮らしに関心を抱いている傾向がありましたが、そういった価値観には、豊かで厳しい自然の中で生きる家族の姿を描いた「北の国から」から受けた影響もあるのかもしれません。
女性の1位は「おしん」、2位「渡る世間は鬼ばかり」、3位「北の国から」となりました。映画の1位となった「風と共に去りぬ」もそうでしたが、激動の時代を強く生き抜く女性を描いた作品に感銘を受けている傾向にあるようです。波乱万丈な時代を生き抜く中で、これらの作品のヒロインの生き方を心の支えとしていた還暦女性も多いのかもしれません。

今年再開された連載も注目大!?還暦人の人生観に影響を与えた小説1位は「青春の門」

そして、人生や考え方に影響を与えた「小説」について聞いたところ、1位「青春の門」、2位「竜馬がゆく」、3位「こころ」と「人間失格」、5位「坂の上の雲」となりました。
男女別にみても、男女ともに1位は「青春の門」となっています。「新 青春の門」として、今年、23年ぶりに連載が再開されましたが、この新連載の結末を楽しみにしている還暦人も多いのかもしれません。

還暦人が生まれ変わったら挑戦したい職業 3位「教師」2位「公務員」、1位は?

還暦に赤いちゃんちゃんこを着るのは、十干十二支が一巡して、生まれ年と同じ干支に戻ることから、一種の「生まれ直し」という意味があると言われていますが、今年の還暦人は生まれ変わったらどんな職業に就きたいと考えているのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、もしも、人生をもう一度やり直せるとしたら、どんな職業に就いてみたいと思うか聞いたところ、1位「医師」、2位「公務員」、3位「教師・教職員」4位「パイロット」、5位「俳優・女優・声優」となりました。もしもやり直せるならば憧れの職業に挑戦したい、安定した職業に就きたい、との思いがうかがえる一方で、10位には「今と同じ職業」がランクインしています。これまでの職業人生に満足している人も少なくないようです。
男女別にみると、男性の1位は「公務員」、2位「医師」、3位「パイロット」となり、女性の1位は「医師」、2位「公務員」と「客室乗務員・キャビンアテンダント」となりました。

第3章:今後のライフスタイル

今後の人生でお金をかけたいこと 1位「旅行」2位「健康」3位「グルメ」
還暦男性は「金融投資」、還暦女性は「美容」にもお金をかけたい

今年の還暦人は、今後の人生でどのようなモノやコトにお金を投じていきたいと考えているのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、60歳以降の人生でお金を投じていきたいことを聞いたところ、1位は「旅行・レジャー」58.0%、2位は「健康・医療」36.5%、3位は「グルメ・外食」30.0%、4位は「その他の趣味・娯楽」26.8%、5位は「子ども(または孫)」21.7%となりました。
男女別にみても、男女ともに1位は「旅行・レジャー」、2位は「健康・医療」となっています。60歳以降の人生では、旅行などを楽しみに、健康に気をつけて生きていきたいと考えている還暦人が多いようです。

これまでの人生でお金を投じてきたことと比較し、「60歳以降の人生でお金を投じていきたいこと」のほうが高くなった項目に注目してみると、「旅行・レジャー」では、20代・30代43.7%→40代・50代39.6%→60歳以降58.0%(以下同順)となりました。40代・50代で一度、積極消費先としての割合が下がったのが、60歳以降で再度急上昇していることがわかります。子育てなどが一段落したことで、再度旅行などへの関心が高まってきたのではないでしょうか。また、「健康・医療」は5.4%→20.2%→36.5%と、増加の一途を辿っています。今後の人生を楽しむために、健康や医療にはしっかりとお金をかけてケアしよう、との思いがうかがえる結果となりました。
年齢による消費先の変遷を男女別にみると、男性は「金融投資」が4.8%→14.3%→15.6%となり、女性は「美容」が16.4%→18.5%→20.4%となるなど、男女で異なる項目に増加傾向がみられたのが特徴的でした。還暦男性は今後の人生で金融投資に、還暦女性は美容にお金をかけたいとの思いが高まっているようです。

還暦人がお手本にしたい同じ年生まれの有名人1位は「孫 正義さん」
還暦女性がお手本にしたい人は1位「戸田 恵子さん」2位「大竹 しのぶさん」3位「国谷 裕子さん」

今後の人生をいきいきと楽しんでいくために、お手本にしたいと思えるような目標はいるのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、ライフスタイルなどをお手本にしたいと思う、同じ年生まれ(1957年生まれ)の有名人について聞いたところ、男性が選んだ、お手本にしたい同じ年生まれの有名人1位は、“60歳引退”を撤回し、現在も活躍されている「孫 正義さん」、2位は「東国原 英夫(そのまんま東)さん」、3位は「森永 卓郎さん」となりました。
他方、女性が選んだ、お手本にしたい同じ年生まれの有名人1位は女優や声優としてマルチに活躍されている「戸田 恵子さん」、2位は「大竹 しのぶさん」、3位は「国谷 裕子さん」となりました。

還暦には見えない!若々しい還暦人
1位「かたせ 梨乃さん」2位「戸田 恵子さん」3位「名取 裕子さん」
男性有名人ではロングブレスダイエットで話題の「美木 良介さん」がランクイン

また、若々しさのお手本にしたいと思う目標は誰でしょうか。
還暦に見えないくらい見た目年齢が若いと思う、同じ年生まれの有名人について聞いたところ、1位は「かたせ 梨乃さん」、2位は「戸田 恵子さん」、3位は「名取 裕子さん」、4位は「眞野 あずささん」、5位は「増田 恵子さん」となりました。女優として活躍されている方が数多く上位にランクインしています。また、男性有名人で最上位となったのは、ロングブレスダイエットを考案し、話題となった「美木 良介さん」(男女総合で7位)でした。

  1. 本調査レポートの百分率表示は小数点第2位で四捨五入しているため、合計しても100%とならない場合がございます。
    また、属性別集計において抜粋して表示している場合は、n数を合計しても全体と一致しないことがございます。
調査タイトル
2017年の還暦人(かんれきびと)に関する調査
調査対象
ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする
1957年生まれの男女
調査期間
2017年4月28日~5月10日
調査方法
インターネット調査
調査地域
全国
有効回答数
2,000サンプル ※有効回答から男女比が均等になるように抽出
(内訳)男性1,000名、女性1,000名
調査協力会社
ネットエイジア株式会社

会社概要

会社名
プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社
代表者名
代表取締役社長 兼 CEO 添田 毅司
営業開始
2009年6月1日
本社所在地
東京都千代田区永田町2-13-10
業務内容
生命保険業
(営業種目:個人保険、個人年金保険、団体保険、団体年金保険)

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